だつりょくまんのブログ

ゆったり、まったり、、、

【読書感想】夜行観覧車 / 湊かなえ 【双葉文庫】 ネタバレ注意

 みなさんこんばんは。だつりょくまんです。

 今回は、読書感想について、書いていきたいと思います。

 

【読んだ本の紹介】

タイトル:夜行観覧車

著者  :湊 かなえ

発行所 :株式会社 双葉文庫

時期  :2010年6月単行本刊行

【この本を選んだ理由】

 夜行観覧車の存在は、テレビドラマになると決まった時に、CMなどで取り上げられて、気になっていました。しばらくして、本屋で手に取り、著者が湊かなえということもあり、購入を決意。当時、読書熱が落ち着いていたため、しばらく倉庫に眠っていましたが、今回読書を解禁。

【概要について】

 高級住宅地であるひばりヶ丘にて、幸せな家庭を築いていた高橋家。高橋家は、医師の父、おだやかな美人妻、有名な私立中学校に通う二人の子どもたちの4人暮らし。そのような家庭で、突然殺人事件が発生する。被害者は父親で、加害者は母親。その時、家の中にいたのは夫婦二人のみで、子どもたちは不在。なぜ遅い時間に子どもたちが家にいなかったのか?どのような形で殺人が行われたのか?その家族と、向かいに住む家族の視点から、事件の動機と真相が明らかになる。

【読んだ感想について】

 事前の情報もなく読んだ感想として、構成がしっかりとして面白い。色々な人の視点から事件を紐解いていくが、それぞれの家庭でも問題を抱えている。高橋家の向かいに住む遠藤家では、無関心を決め込む父をよそに、連日母娘の喧嘩がおこり、それを迷惑に思う隣人の小島家が様子をうかがう。その小島家も、息子夫婦と一緒に住みたいが思うようにいかず、さみしさを抱えている。それぞれ問題を抱えているため、フィルターがかかった状態で物事を観察し、思い込みのみで行動をしてしまう。それぞれの思いをぶつける場面で、ようやくお互いのすれ違いを解消するのだが、家族と言っても基本は他人。その人によって、考えること・問題に思うこと・責任感などがもちろん異なる。そんな当たり前なことを、殺人事件や日常を通して教えてくれる小説でした。

 私自身、この本を読む直前に、家族と口論が起きました。この本を読んで、生まれ育った環境が違うため、自分が当たり前と思っていることも、言葉にしないと伝わらないと思い知りましたので、しっかりと話をして、解決していきたいと思います。

 みなさんも、もし友人や家族と不仲になっていたら、この小説を読み、しっかりと話をしてみてください。悩みの種はすぐになくなるかもしれません。話し合うことで衝突することがあるかもしれませんが、お互いをさらけ出すことは大切です。そんなことを気づかされた一冊です。

 

では、まったり~!