こんにちは、だつりょくまんです。前回は、損害保険の基礎知識について、書いてきました。
今回は、損害保険の種類について、書いていきたいと思います。一緒に勉強頑張っていきましょう。
【火災保険】
住宅物件の火災保険は、居住用の建物と建物内の家財を対象に火災や自然災害を補償するものです。
住宅火災保険
火災はもちろん、風災(突風・竜巻等)、雪災、ひょう災、落雷、爆発、破裂などの自然災害が補償される。ただし、自然災害でも、水災と地震・噴火・津波は補償対象外
住宅総合保険
住宅火災保険の補償範囲に加えて、水災(洪水による浸水や給排水設備の水漏れ等)、盗難、外部からの落下・衝突・飛来による損害、持ち出し(旅行、買い物中の破損、盗難など)による家財の損害も補償される。自然災害でも、地震・噴火・津波は補償対象外
※地震・噴火・津波、およびそれらを原因とする火災を補償するためには、特約として地震保険への加入が必要。
※火災保険で補償されない「事業活動の休止・阻害による利益の減少」を補償するために、企業費用・利益総合保険がある。
※支払われる保険金:火災保険では、保険金額が保険価額の80%以上なら実損てん補、80%未満なら比例てん補となり、次の公式によって保険金が支払われます。
支払われる保険金=損害額×保険金額÷(保険価額×80%)
失火責任法
①軽過失による失火(過失から起こした火災)の場合は、「失火ノ責任ニ関スル法律」(失火責任法)によって、隣家を全焼させても、失火者は隣家に対して損害賠償責任を負わない。
②借家人が借家を焼失させた場合は、家主に対する損害賠償責任が生じる。
※過失とは、人が当然払うべき注意、一般的に要求される注意を欠いていること。軽過失は程度の軽いもの、重過失は程度の重いもの(著しい不注意)。故意、重過失の場合には、損害賠償責任を負う。
【地震保険】
地震保険は、地震・噴火・津波、およびそれらを原因とする火災による被害を補償するものです。単独加入はできず、必ず火災保険の特約として加入します。
地震保険は、住居のみに使用される居住用建物(店舗併用住宅は可)とその住宅内の家財が補償対象です。ただし、現金、有価証券、1個(または1組)の価格が30万円を超える貴金属や絵画、自動車は、補償の対象外です。
地震保険の基本料率(地震保険の保険料を算出するもと)は、建物の構造と所在地によって決まります。
また、「建築年割引」「耐震等級割引」「免震建築物割引」「耐震診断割引」という最大50%の保険料割引制度があります。それぞれの割引制度の重複適用はできません。
※地震の多い地域と少ない地域、地震で壊れやすい建物と壊れにくい建物とで、保険料が異なる。
地震保険の保険金限度額
契約できる保険金:主契約の火災保険金額の30%~50%の範囲内
支払保険金の上限:建物5,000万円、生活用動産(家財)1,000万円
※保険金額は、全損=100%、大半損=60%、小半損=30%、一部損=5%
地震保険料控除の控除額
1年間(1月1日~12月31日)に払った地震保険の保険料は、地震保険料控除としてその年の所得から控除できます。
住民税:地震保険料の2分の1。住民税控除限度額は25,000円
【自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)】
自賠責保険は、自動車損害賠償保障法により、自動車、二輪自動車(原動機付自転車を含む)の所有者と運転者に加入義務が課されている強制保険です。
他人への身体や生命に損害を与えた場合の保険なので、物品への損害、本人へのケガ、自損事故は対象外です。
※自動車損害賠償保障法では、自動車を運転していて人身事故を起こした場合、無過失責任(故意・過失がなくても、損害賠償責任を負うこと)に近い賠償責任を課している。
自賠責保険:保険金の支払限度額
死亡事故の場合:被害者1人当たり3,000万円
傷害事故の場合:被害者1人当たり120万円。後遺障害のある場合:75万円~4,000万円
【任意加入の自動車保険】
任意加入の自動車保険には、次のような種類があります。
対人賠償保険
他人(家族以外)を死傷させてしまった場合、被害者に自賠責保険の支払限度額を超える分が支払われる保険
対物賠償保険
他人の車や壁、ガードレールなど、人の物を破損させてしまった場合の賠償額を補償する保険
自損事故保険
自損事故(自分だけで起こした単独事故)を対象とする保険。自分や搭乗者の死傷の補償をする
無保険車傷害保険
十分な賠償ができない他の車(加害者)に衝突され、死亡、後遺障害を被った場合を対象とする保険
搭乗者傷害保険
被保険自動車(契約車)に乗車中の人(運転者・同乗者)が死傷した場合を対象とする保険
車両保険
盗難、衝突、火災、爆発、台風、洪水などの事故による契約車両の損害に対して、補償される保険。自宅敷地内での自損事故も補償される。
人身傷害補償保険
被保険者や家族が自動車事故で死傷した場合、自身の過失部分(操縦ミスなど)も含めて(過失割合にかかわらず)損害額全額(入院・通院費等の治療費、休業補償、慰謝料など)が支払われる保険
リスク細分型自動車保険
性別、年齢、運転歴、地域、使用目的、年間走行距離その他の属性によって保険料を算定する保険。一般に、通勤使用よりもレジャー使用の方が割安になる。
【賠償責任保険】
賠償責任保険は、偶然の事故で他人の財産や体を傷つけ、損害賠償責任を負った場合を対象とする保険。
賠償責任保険の種類
個人賠償責任保険
日常生活の事故で他人の財産や身体を傷つけた場合の賠償責任を補償する保険。自身のほか、生計を共にする家族(別居している未婚の子も含む)の賠償責任も補償する。業務上の事故、自動車事故は補償対象外
補償対象例:子どもが陳列商品を壊した。飼い犬が人にケガをさせた。水濡れで損害を与えた。
対象外の例:借りている物を壊した。家族の物を壊した。運転中、仕事中、国外、ケンカでの事故。地震、噴火、津波による損害
生産物賠償責任保険(PL保険)
企業等が製造・販売した商品による事故が発生した場合に、損害賠償金や訴訟費用を補償する保険
補償対象例:製造した弁当やレストランの料理で食中毒が発生。工事の不備が原因で事故
対象外の例:リコールの費用。欠陥品の修理費用
受託者賠償責任保険
他人から預かった物に対する損害賠償責任を補償する保険
補償対象例:ホテルのクロークで顧客から預かった荷物の紛失・盗難・消失・破損等による損害賠償
施設所有(管理)者賠償責任保険
施設の管理の不備、または従業員等の業務活動中のミスによる損害賠償責任を補償する保険
補償対象例:施設内の遊具や落下物によるケガ。従業員の不手際やミスで店舗内の客がケガ
【傷害保険】
損害保険は、様々なケガ(急激かつ偶然な外来の事故による損害)を被った場合に保険金が支払われます。損害保険の保険料は、原則として職業や職種によって異なります。性別・年齢による違いはありません。
傷害保険の種類
普通傷害保険
国内と海外での日常生活(旅行中を含む)での傷害を補償する保険。病気、地震・噴火・津波は対象外
補償対象例:サッカーで骨折。旅行中のケガで破傷風に感染して入院。出張中の火災でやけど
補償対象外の例:虫垂炎等の病気、インフルエンザ、細菌性食中毒、ウイルス性食中毒、日射病、靴ずれ。地震・噴火・津波が原因のケガ
家族傷害保険
普通傷害保険と同じ補償を本人、配偶者、生計を共にする同居の親族、別居の未婚の子が受けられる保険。保険料は被保険者本人の職種級別を基準に算出される
海外旅行(傷害)保険
海外旅行のために自宅を出発してから帰宅するまでの間に負ったケガと病気を補償する保険。食中毒、地震・噴火・津波は補償対象
国内旅行(傷害)保険
国内旅行のために自宅を出発してから帰宅するまでの間に負ったケガを補償する保険。食中毒は補償対象。地震・噴火・津波は補償対象外
交通事故傷害保険
国内と海外での交通事故、移動中の事故(建物内、エレベーター、エスカレーター)を対象とする保険。ファミリー交通傷害保険は、家族も補償対象
※親族:本人の6親等以内の血族及び3親等以内の姻族(婚姻によって親族になった者)
以上が損害保険の種類についてでした。住宅の火災保険、車の任意加入の自動車保険等、種類は一つかと思っていましたが、たくさんの種類があることにびっくり。保険は本当にそれぞれの生活スタイルに合わせたものを購入することが大切。そのために知識を持っておく必要があると感じました。保険は日ごろ意識せず入っているものなので、この機会に勉強してはいかがでしょうか?頑張りましょう、、、
では、まったり~!