こんにちは、だつりょくまんです。前回は、金融商品と税金について、書いてきました。
今回は、外貨建て金融商品について、書いていきたいと思います。一緒に勉強を頑張っていきましょう!
【外貨建て金融商品と為替レート】
外貨建て金融商品は、ドルやユーロなどの外貨で運用される金融商品です。したがって、購入時には円を外貨に、売却時には外貨を円に換える必要があります。
円と外貨を交換するレートを為替レートといい、これにはTTS、TTB、TTMの3種類があります。
TTS(Telegraphic Transfer Selling Rate)
顧客が円を外貨に換える場合のレート。「顧客が円売り」(銀行が外貨売り)なので、Selling(売る)Rate。TTMに為替手数料を加えたレートになる
TTB(Telegraphic Transfer Buying Rate)
顧客が外貨を円に換える場合のレート。「顧客が円買い」(銀行が外貨買い)なので、Buying(買う)Rate。TTmから為替手数料を差し引いたレートになる
TTM(Telegraphic Transfer Middle Rate)
基準となる真ん中(Middle)のレート。仲値ともいう。為替レート・為替手数料は、金融機関ごとに異なる
外貨建て金融商品には、為替リスクがあります。為替レートの変動で生じた利益を為替差益、為替レートの変動で生じた損失を為替差損といいます。
【外国為替】
外国為替は、通貨を異にする国同士の貸借関係を為替手形などの信用手段で決済する方法です。通貨の交換比率を為替レートといいます。例えば、為替レートが1ドル100円なら、100円で1米ドルを購入できることを意味します。
米ドル買い・円売りは、米ドル高・円安の要因となり、円安に進んだ場合、円ベースの輸入価格の上昇要因となります。なお、金の国際価格は米ドル建てなので、金取引では金価格そのものの変動以外に為替相場の影響も受けます。
【外貨預金】
外貨預金は、外貨で行う預金のことです。円預金と同じく、普通預金、定期預金、通知預金などがあります。
なお、外貨預金に預入れできる通貨の種類は、取扱金融機関によって異なります。
メリット
円預金よりも金利が高め。預入時よりも円安になれば為替差益が得られる。
デメリット
預金保険制度の保護の対象とならない。外貨定期預金は、通常、中途換金ができない。一般的に外貨建てでの元本と利息は保証されているが、円換算すると為替や手数料の関係で元本割れする可能性がある。預入時より円高になると為替差損が生じる。為替手数料がかかる。
税制
利子は20.315%の源泉分離課税。為替差損益は雑所得として総合課税(例外あり)。先物為替予約付外貨預金(満期時の為替レートを予約した外貨預金)は利子と為替差益を含め20.315%の源泉分離課税(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)
【外貨建てMMF】
外貨建てMMFは、外国籍の公社債投資信託のことで、株式を組み入れることはできません。取引には、外国証券取引口座を開設する必要があります。
メリット
外貨預金に比べると利回りが高め(金融機関店頭やインターネット等で表示されている利回りは過去の実績を示しているもので、将来の利回りを約束しているものではない)。預入時より円安になれば為替差益が得られる。購入時手数料がかからない。買った翌日から解約(換金)できる。解約時に信託財産留保額は徴収されない。
デメリット
預金保険制度の対象外。ただし、国内証券会社が保管の委託を受けている外貨建てMMFは、投資者保護基金の対象。元本は保証されていない。為替手数料がかかる・預入時より円高になると為替差損が生じる。
税制
利子・収益分配金は20.315%の源泉徴収で申告不要、または申告分離課税を選択。譲渡益・償還益(為替差益を含む)は20.315%の申告分離課税で上場株式等と損益通算・繰越控除が可能
以上が、外貨建て金融商品についてでした。外貨建て金融商品は、商品の価格に加え為替の影響を受けます。そのため、リスクやメリットが大きく出てきます。商品の情報だけでなく社会情勢や為替状況等をしっかりと把握しましょう。リスク分散投資としての一つの駒と考える方が良いかと思います。
では、まったり~!